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ゆとり世代が意外と賢い件~ゆとり教育は正しいのか

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たぬきんぐですじゃ。

 

ゆとり世代ははっきり言って賢いと思います。

OECD(経済協力開発機構)によるPISAという調査の結果を元に、ゆとり教育が正しかったという論点で考察します。

これから上司になる方や子育て中の皆さんに参考にしてもらえたら幸いです。

ゆとり世代とは



ゆとり世代の定義は難しいですが、小中学校におけるゆとり教育(2002年から2010年代初期まで)を受けた世代とするのが一般的です。

9年間すべてゆとり教育を受けた世代は2017年の時点で22歳くらいです。ゆとり教育が始まったときに中3だった人は30歳くらいになるので、少なくともそれより下の世代がゆとり世代と言っていいでしょう。

ゆとり教育はそれ以前の「詰め込み教育」からの脱却と「生きる力」を育むという目的から生まれました。

PISA(国際的な学習到達度調査)の結果

PISA(Programme for International Student Assessment)という調査が3年に一度世界で行われています。

各国の15歳の学習到達度を調べている調査です。

他国との比較ができるため、教育レベルを測るのに有効です。

 

国際教育政策研究所というところのホームページででPISAのデータを見させていただきました。リンクはこちらです。

 

おおざっぱにいうと、2003年と2006年がひどく、2009年と2012年はよい成績でした。

2002年にゆとり教育が始まったため、2003年の成績ダウンは当時ニュースになっていました。しかし15歳の成績が1年のゆとり教育で下がると考えるのは無理があります。

ゆとり教育を小3から受けた世代が2009年の試験を、小1から受けた世代が2012年の試験を受けています。

結論として、成績の上昇はゆとり教育のおかげと考えるのが妥当です。

 

これについては別記事:学校の授業時間が増えると生徒の学力が落ちる【日本の教育】にて詳しく説明しております。

 

家庭での自主的な活動で思考能力が磨かれる、早くから塾に行く人が増えた等複数の原因があるでしょう。ゆとり世代のほうがそれ以前より賢いと考えるほうが妥当です。

ゆとり教育で勉強時間が減ったのか?

「高校生 学習時間」で検索するとベネッセなどの記事が上位にでます。

彼らは2015年以降「脱ゆとりによって学習時間が回復できた」と、脱ゆとりを肯定的に考えている論調で説明しています。

もちろん、2015年の調査だとゆとり教育の影響はしっかり残っているので、ゆとりをやめたから学習意欲が増したわけではありません。

 

ゆとり教育以降、塾などに通う割合は上昇傾向にあります。もちろん学習時間も増えます。

また、学校教育が減ることより塾に通う割合が増えることのほうが学習効果は高くなると考えられます。

能力別クラス編成をしている国と違って、日本の学校教育は中間層以外には無駄になりやすいため、塾の重要性は高いです。

 

ゆとり教育のせいで成績が下がったとか、ゆとり教育をやめれば勉強時間が増えるという理論には何の信ぴょう性もありません。

それでもゆとり世代は使いにくいという上司に一言

そもそも時代背景の変化と学習能力の変化は分けて考えなければなりません。

ゆとり世代が使いにくい場合、それは能力によるものではなく文化の違いによるものの可能性のほうが高いです。(たまたまその人がダメ人間だということもありますが。)

そもそも「ニューヨークへ行きたいかー!!」などと盛り上がってた成長を味わっていた世代と、生まれてからずっと日本が貧乏になっていき次々大企業がつぶれていく世代では社会に対するとらえ方が真反対です。

 

努力すれば必ず報われると信じていた世代にとっては歯がゆいですが、

1.上司たちの世代(またはその上)が努力しなかったから日本が衰退した

2.努力すれば報われるというのは誤り

のどちらかは正しいのです。目をつぶりたい事実ですが。

これからの時代は企業は潰れるものなので、企業がつぶれないよう努力することより潰れても大丈夫なように努力することのほうが重要になりやすいのは容易に想像できます。

 

いつ潰れるかわからない企業、安い給料等、ゆとり世代という名前とは裏腹にバブル世代以上の世代と比べるとゆとりがないのがゆとり世代なのです。

よく言われる「ゆとり世代は飲み会を断る」というのは、「飲み会にかかるコスト」「浪費する時間」などを考えた現実的な選択であって、誘った上司が嫌いとかそういう意味ではない場合が多いです。

たぬきの考えとまとめ

ゆとり世代を悪役に仕立てるマスコミの報道は、新聞を買ってくれる中高年に媚びを売っている面が強いです。

イエスマンを育てたい大企業にとってゆとり教育より詰め込み教育のほうが都合がいいのもまた事実です。

 

教育というのは時間がかかるため、学習要綱を変えてすぐ結果が出るものではありません。結論を出すのは早いですが、学力上昇という点においてはゆとり世代はうまくいったと思います。

 

ゆとり世代はうさぎ跳びで根性を身に着けていた世代とは根本的に違います。文化の違いが衝突の原因になっている場面は多いでしょう。

最近上司になった皆さんも、若いころは上司との世代間ギャップに戸惑ったことがあるはずです。付き合いに悩んだことも多かったでしょう。世代の違う人同士の付き合いはいつでも難しいものです。