幼児教育

学校の授業時間が増えると生徒の学力が落ちる【日本の教育】

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たぬきんぐですじゃ。

 

「ゆとり教育からの脱却で生徒の学力が伸びた」という話が本当なのかどうか。

学校の授業時間が増えると学力が上がると思っている人は多いようです。国際的な学習到達度調査(PISA)のデータを元に本当かどうか調べてみました。

関連記事:ゆとり世代が意外と賢い件~ゆとり教育は正しいのか

ゆとり世代の授業時間数

生まれた年によって受ける授業時間数は変わります。

小学校1年生から中学校3年生までで受ける義務教育の時間数を年度ごとに計算すれば、各世代の受けた授業時間数を調べることができます。

最も少ないのは1996生まれが受けた8307時間。1986年以前に生まれた人が受けた8935時間と比べると授業時間数が大きく減らされているのがわかります。

 

今回の記事では最もゆとり授業を受けた世代である1996年生まれと比較して授業時間が何時間多いかを調べました。

生まれ 追加授業時間
1987 558
1990 348
1993 138
1996 0
1999 210

さらに生まれた年度ごとのPISAの順位を調べました。授業時間数とPISAの順位から授業時間と成績の関係を見ていきます。

生まれ PISA年度 読解力 数学的リテラシー 科学的リテラシー
1987 2003 14 6 2
1990 2006 15 10 6
1993 2009 8 9 5
1996 2012 4 7 4
1999 2015 8 5 2

授業時間数と読解力が反比例



2012年度のPISAは脱ゆとり教育開始後初めての調査だったため、「早速脱ゆとりの成果が出た、成績が上がった」と喜んだ関係者も多かったようです。

この解釈は大きな間違いです。

PISA2012を受けた学生は最も授業時間が少なかった世代です。PISA2012の結果がよかったということはゆとり教育は正しかったということになります。

上のグラフは過去5回のPISAの成績と授業時間をグラフにしたものです。

縦軸が授業時間、横軸が順位の大きさ(つまり成績の悪さ)です。5つの点を元に補助線を一本引いてみましょう。

左下から右上に向かって線が伸びています。授業時間が増えるほど順位が大きくなっています。順位が大きくなっているということは成績が下がっているということです。

学校の授業時間が増えれば増えるほど学生の読解力は落ちているとデータから読み取ることができます。

授業時間と読解力の順位の大きさの間にはとても強い相関関係があります。(計算してみたら相関係数0.9でした。)相関係数は1が最高で、0.9というのはすごいことです。「客が増えたら売り上げが増える」という当たり前のことでも相関係数は0.9行くかどうかというところです。

サンプル数の問題こそありますが、学校が授業を増やすと生徒の読解力が落ちるというのは間違いないでしょうな。

授業時間数と数学・科学

同様に数学と科学に関して相関を調べてみました。

数学は相関係数-0.09と、ほぼ関係なし。

科学は相関係数-0.30という弱い相関関係が出ました。(科学に関しては授業時間によってわずかに成績が上がる傾向。)

授業時間を増やすとごくわずかに成績が上がる傾向が見られましたが、もちろん読解力の圧倒的なマイナス分を補うことはもちろんできません。

たぬきのまとめ

 ゆとり世代が賢いのはデータからも明らかです。

公立学校は授業のレベルを中の下あたりに合わせた一方通行の授業がメインなので成績上位の人には完全に無駄ですし、成績下位の人が挽回するチャンスもなかなか与えられません。

学校の授業さえ頑張れば一流になれるなどと言うのは幻想です。日本の教育は海外と比べて劣っています。子供の教育には危機意識を持たなければいけません。

 

教育は学校以外の時間をどう有意義に使うかが大切です。塾や習い事、趣味や読書などやりがいのあることに力を出すことができた人が結果的に優秀になるのでしょう。