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マグネシウムで糖尿病が治る?新たなトンデモ医療?【医師解説】

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最近ネット界隈で「マグネシウムで糖尿病が治る」という理論が噂になっています。

元ネタは保江邦夫という物理学者が語っていたそうで。

 

火のない所に煙は立たぬといいますが、実際はどうなのでしょうか。

専門的な医学文献をわかりやすく解説していきます。

マグネシウムが足りないと糖尿病になりやすい?

医学文献を探してみました。

“magnesium”(マグネシウム)”diabetes”(糖尿病)の2語で調べてみると、いくつかの文献が出てきます。

例えば、2004年の文献では、マグネシウムをしっかりとれば糖尿病リスクが66%に減るというデータが出ています。(Lopez-Ridaura, Ruy, et al. “Magnesium intake and risk of type 2 diabetes in men and women.” Diabetes care 27.1 (2004): 134-140.)

 

栄養不足による糖尿病というのは確かに存在するのです。

ちなみに文献では全粒穀物(そばや玄米など)やナッツなどをしっかり食べてマグネシウムをとることを推奨していました。

糖尿病とマグネシウムの間に関係性があることは間違いありません。

 

注:ただし摂りすぎはいけません。何事もバランスよくやりましょう。(腎機能が悪い方は特に高マグネシウム血症という病気になりやすいです。一般の方もサプリなどで取りすぎると危険です。)

治療と予防は全く別



例えば、熱中症を予防するためにどうすればいいでしょうか。

暑いところに行くのを避ける、水と塩分をしっかりとるなどいろいろな方法があるでしょう。

 

では、熱中症で意識のない人を治療する・・・となればどうでしょう。

病院に行かずに水を飲んだら治るでしょうか?

涼しいところに行けば勝手に治るでしょうか?

 

もちろん答えはNOです。

 

予防と治療は全く違うのです。

糖尿病の原因

生活習慣病という言葉に騙されがちですが、糖尿病はある程度遺伝します。

例えば平均的な日本人は白人と比べると糖尿病になりやすいです。

インスリンを出すパワーが平均的日本人は劣るのです。そしてインスリンが足りないと糖尿病になります。

太ったら糖尿病とか、そういう単純なものありません。

 

遺伝による膵臓の強さ、食習慣や妊娠などいろいろなものが影響して糖尿病になるのです。

 

マグネシウム不足というのはたくさんある糖尿病の原因のうち一つと考えられていますが・・・

原因の一つでしかないのです。

たぬきの結論:治るわけない

というわけで、「マグネシウムを飲めば糖尿病が治る」はインチキ医療なので信用してはいけません。

ただ、マグネシウムが不足すると糖尿病になりやすくなるというのは事実です。今元気な方はかかりにくくなるためにマグネシウム不足に気を付けましょう。

 

詳しく知りたい方は慈恵医大の横田先生の記事がわかりやすいので一度見ておくといいでしょう。