たぬきんぐですじゃ。
何の悩みもなく、高校や大学の卒業まで行ける子供は滅多にいません。みんな何かしらの悩みや苦労が出てきます。
子供が不登校になっても、絶望してはいけません。不登校から立派な大人になった人はたくさんいるのです。
これから紹介する本は不登校に対する見方を変える本です。不登校の子を持つ親だけでなく、不登校ではない子を持つ親にもおすすめの本です。
目次
学校は行かなくてもいい!?
アグレッシブなタイトルにびっくりしますが、 地方創生会議などで活躍する小幡和輝氏が自身の体験を元に書いている力作です。
テンポよく読める内容なので身構える必要はありませんし、中学生や高校生でも十分読むことができるでしょう。
中の漫画パートを担当しているあんじゅ先生の記事も参考になります。
見終わったら帰ってきてくるのですぞっ!
学校を否定する内容ではない
本のタイトルで身構えてしまいそうですが、学校を否定する内容の本ではありません。
学校に行かなければいけない圧力に負けて、さらに学校でのいじめに耐えきれずに自殺する・・・そういった暗いニュースに一石を投じたい思いが秘められています。
不登校の人の心理がわかるようになる
子供が学校に通わなくなったとき、子供が理由を1から10まで話してくれることは滅多にありません。
機嫌よく通っていた子供が学校に行きたくないなどと言いだすのはかなり危険なシグナルです。
理解するためには想像を働かせなければなりませんが、体験したことがない方には想像しにくいでしょう。
筆者自身の体験談や他の方の体験談がテンポよく読めますので、不登校の人の心理が手に届くものになります。これは非常に大切なことです。
この本の考え方すべてに共感できなくてもいいのです。
子どもにも様々な生き方がある。それを体験者が語っている。それだけでこの本は買う価値のあるものです。
不登校でも成功する人生
本の著者はまだ若い方なので、人生自体を評価するのは失礼になるでしょうが・・・。
彼の経歴を見ると、その仕事ぶりは立派なものです。
だいたい本を出版するなんて、なかなかできるものではありません。ここまでの人生は成功していると言っていいんじゃないでしょうか。
「うちの子が不登校だから、このままでは落伍者になってしまう・・・」などと絶望する前に、この本を読んでみましょう。きっと勇気がもらえます。
せっかくなので:たぬきんぐの体験談

私は小6でアメリカから日本に帰ってきたとき学校で散々いじめられたので少しは不登校の気持ちがわかるのですが・・・。
まあ、居場所がないのは本当につらいものです。理不尽ないじめもありましたし教師によるいじめもありました。
その後の人生でも天然パーマが理由でいじめられる人や、地毛が茶髪なために教師に取り囲まれて黒染めを強要させられる人を見てきました。
いじめられるのは、環境要因がほとんどです。
居場所があることがすごく大事
ちなみにたぬきんぐは不登校にはなりませんでした。数日は休みましたが・・・。
放課後の塾が楽しかったので生活の中に悲壮感がなかったのです。
遠方の学習塾に通っていたので学校の人たちにいじめられることもなく、塾の中でたくさん友達ができたのが大きかったと思います。
勉強は大変でしたが、休み時間にしゃべったりみんなでおにぎり食べたり。
塾では仲のいい友達もたくさんできました。中学受験の後は、塾の友達の家でゲームしたりゲーセンに行ったり。小学校を卒業してはじめて、日本での生活が本当に明るいものになりました。
塾に行ってなかったら、多分自分も不登校になっていたのかなと思います。
中学は遠くの学校に通ったので小学校の人たちとは二度と会わずに済みましたし、いじめにはあいませんでした。
塾の友人に恵まれているなどの環境がなく、私立に行けず中学も同じ人間関係がそのまま続き、さらに不登校が許されなければ・・・。そういう「もしも」を考えると恐ろしいものがあります。
不登校の生徒を助けた先生の話
たぬきんぐが中3の頃のことですが、クラスに一人不登校の生徒がいました。
すごく地味でしたが特に悪いことをする子でもなく、いじめられているようにも見えなかったので病弱なのかなと勝手に思っていたのですが・・・。
ある日、担任の先生が相談に来てくれたのです。
「友達がいなくて悩んでいるみたいだから、お前たちのグループに時々入れてやってくれないか?」と。
友人関係に悩んでいるとは思わなかったので驚いたのですが、特に断る理由もないのでよくしゃべるグループに入ってもらいました。
その子は話す仲間が増えたのがきっかけで毎日学校に来るようになりました。
授業は平凡でしたが、生徒一人一人をしっかり見て真摯に対応する素晴らしい先生でした。
たぬきの感想とまとめ
人間が人生で経験できることはごくわずかです。
自分が不登校しなかったと言っても、もし人生に2週目3週目があればどうなるかはわからないのです。
パワハラやセクハラをする教師も世の中にはいます。
角棒で生徒の頭を殴る教師は・・・さすがに最近は減ったと思いたいですが。
ブラック企業から抜け出した方がいい。じゃあもしも学校がブラックな環境になっていたら・・・?
あれ、学校はどうやって抜け出すんだろうか。
そういう悩みに寄り添ってくれる、そんな優しい本ですぞ。
そもそも学校にはブラックな部分も多いです。良い先生は苦労しています。
過剰な部活動はブラック企業の社員を育成するために行われている