たぬきんぐの日常

アメリカの小学校でスポーツクラブに入った体験談【野球部】

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たぬきんぐですじゃ。

昔の話になりますが、アメリカの小学校に野球をやっていたことがありました。
野球部というと厳しい指導のイメージがありますが、アメリカの野球部は明るく楽しいものでした。
というわけで、体験談を語ります!

アメリカの小学校のクラブ活動



私の住んでいた町の経験談です。州によって違いはあります。

アメリカでは季節によって違うスポーツを楽しむのが普通

アメリカは季節によって違うスポーツをする文化があります。
春~夏は野球部、秋はサッカー部、冬はバスケットボール部やアイスホッケー部…というように、いろいろなスポーツを楽しむ子が多いのが特徴です。

それでは一流選手は育たないんじゃ…と思う方も多いでしょうが、大学くらいになってどのスポーツで生きていくか決めるスポーツ選手もいるようです。
日本では大谷選手が二刀流で有名です。
彼ももちろんすごいんですが…
アメリカでは2種類のスポーツの選手をする二刀流もあるのです。
ボー・ジャクソンという野球とアメフトの両方でオールスターに出るスーパースターもいました。

アメリカの学校とクラブ活動

アメリカのクラブ活動は学校とは別組織になっていました。
学校で申し込んで、ボランティアの方々がチームのコーチとして働く仕組みです。

ここで面白いのがチームの作り方です。
まず地域で野球をやりたい子を集めます。
小3~小5の年齢の地域の子が150人くらい集まります。
そこで、まずテストをするのです。
「ちゃんとボールは投げれるか」
「バットの振り方は大丈夫か」
一通りのテストをして、子どもたちの技能を確認します。
何のために技能テストをするかというと・・・。

その後、集まった150人は10チームほどに振り分けられます。
他の地域と試合をするのではなく地域の子どもたちでチームをたくさん作って、全員が試合に参加できるようにするのです。
先ほどの技能テストをした理由は、ピッチャーができる子、キャッチャーやショートを守れる子を各チームに割り振るためのようです。
実際どのチームもちゃんとしたピッチャーがいましたし、内野はそこそこみんな守っていました。

それぞれのチームは週2回ほど活動するのですが、最初の頃に練習を少ししたらあとはほとんどリーグ戦です。
ほかのチームに割り振られた子どもたちとの練習試合が活動の中心になります。

ゆるくて楽しいクラブ活動

野球部に入る前、父親に「野球部だけはやめたほうがいい」と何度も言われていました。
日本では指導者の暴力やキツイ言葉が多く、父親は野球部に入ってコーチに金属バットで殴られるのが嫌でやめたそうです。
ケツバンとかケツバットとか言うそうですが、エラーや三振すると罰として金属バットで尻を殴られるようなことが日常茶飯事だったのです。(今でもときどき問題になっています。)
「クラスの皆が楽しいって言ってるから!」と、何度か説得して入った野球部。
アメリカのクラブはどうだったのかというと…。

ミスをしても、Good Try!が基本です

「飛び込んだけど外野フライ取れへんかったわ…」
日本なら怒られるのでしょうが、アメリカなら「Good Try!」と言われます。
和訳するとナイスチャレンジと言った感じでしょうか。
「惜しい」と和訳されることが多いですが、もうちょっとポジティブな感じです。
チャレンジしたこと自体を褒めるニュアンスです。

アメリカのクラブチームはポジティブそのものです。
三振しても「次があるさ!」「いいスイングだった!」と、前向きな言葉が多いです。
少なくともコーチに怒られるようなことはありませんでした。
ブーイングみたいなことをして「やめなさい」と言われる子はいましたが。

体罰?罰走?見たことも聞いたこともありませんでした。

みんなが試合に出れる

1チーム15人くらいだと、下手な子はあまり出番がないのが日本の野球部。
アメリカはもちろん全員に出番があります。

うまい子はフルイニング出てうまくない子は半分ずつ。
6イニング制だったのですが、15人だと3人がフルイニング出て12人が3イニング出ます。

全員が楽しんで、試合に出て成長して帰る。
教育の一環としてお金を払ってやってるんだから当たり前の権利だと思いますが、最初は全員が出れることに驚きました。

おやつを食べながら楽しく試合

学校の放課後に活動すると、おなかがすきますよね。

野球は試合中でも攻撃のときはベンチにいる時間があるので、おやつを食べれます。
アメリカの野球選手になぜか人気なのが「ひまわりの種」。
当然みんなも真似してひまわりの種を持ってきます。
私は最初はペットのエサのように思えて食べられなかったのですが、みんながおいしそうに食べているのを見てポリポリと食べるようになりました。

用事があったら休める

親の仕事や用事で試合に行けない日、ありますね。
親の扶養で生きているんだから親が無理な日は活動できないのは当たり前なんですが、日本ではなぜか監督に子どもが怒られたりすることがあります。

アメリカはもちろん休めます。
プロ野球選手だって「妻の出産のため帰国します」と言うのが普通です。
子どもが休めないわけありません。

夏休みシーズンに入ると家族旅行や帰省などで休む子も出てきます。
「今日は10人か…」と、監督が頭を抱える日も何度かありました。
普段2番や7番を打っていた私が突然3番を打つ日もありました。

最後の試合は粋な計らいも

そんな楽しいクラブチームも、シーズンが終われば解散になります。
来年はまた振り分けがあるので、同じメンバーで試合をするのは最後です。

そんな最後の日に粋な計らいがありました。
「今までピッチャーをできなかった子たちを順番にピッチャーさせる」というもの。
ピッチャーというのは野球の花形ポジションです。
ある程度経験がないとストライクがとれない、つまり試合が成り立たないのでチーム内でも5人ほどしかピッチャーはいませんでした。

しかし最後の日は下手な子も順番にピッチャーをやらせてもらえます。
フォアボールを出したり少し打たれたら交代されるのですが、
「マウンドに立ってピッチャーをする」という経験自体が感動ものでした。
普段下手だったチームメートがなぜか三振をとることができて大喜びしていたのが印象に残っています。

たぬきんぐのまとめ

スポーツは楽しむもの。
その文化が30年ほど前のアメリカにあったのです。
今はおそらく当時よりさらに良い環境になっているのでしょう。
私もアメリカに住んでいた頃は、野球やサッカーを楽しんでいました。

好きになって、楽しんで、成長してこそ子供たちがスポーツをする価値があるのです。
厳しい指導ばかりでは、縮こまった小さな人間しか育ちません。
勝利至上主義で子供に怪我をさせるなど論外です。
これから日本のスポーツに楽しさがもっと増えるよう、期待しております。

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