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明治時代の医学書で当時の暮らしをのぞいてみる【古文書】

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たぬきんぐですじゃ。

 

たまには”きんぐ”っぽいところを見せてみたいと思いましてのぅ。我が家にある古文書を紹介しますじゃ。約150年前、明治5年の医学書ですじゃ。

 

古本の独特のロマンを皆さまに伝えられたら幸いですじゃ。

明治5年出版【海軍軍医寮薬局方】

旧字体で薬局方と書いております。明治のロマンですじゃ!手書きではなく印刷されております。

明治5年といえば1872年。ほぼ150年前の本ですじゃ。

明治時代の生活が、医療事情が時を超えて蘇ってくるような気分になりますぞ。

大きさはこの通り、携帯電話より小さいくらいのサイズですじゃ。表紙は残念ながら色あせて読めなくなっています。興味のある方は国立国会図書館デジタルコレクションから読むことができますぞ。

実際に読んでみる

日本語の指示・解説は十分読める

冒頭の漢文は読めませんが、内容は日本語になっているので(150年前のものですが)なんとか読むことができます。

上のページは年齢とともに薬の量を変更するよう、指示が書いておりますぞ。

「六十五歳以上は右に反して遂次減量すべし」など、当時珍しかったであろう高齢者用の指示まで正確に書いてあります。

1ガロン(1瓦)=8パイント(巴)

など、米英の単位が使われております。ちなみにその次の単位が”オンス”になるのですが、

英国式だと20オンス=1パイント

米国式だと16オンス=1パイント

になります。こちらでは20オンスと書かれているようなので、この単位はアメリカではなくイギリスから来ています。

この時代の覇者がアメリカではなくイギリスであるという時代背景が伝わってきますのぅ。

明治時代から続いている薬を紹介

ジギタリスという薬は強心薬として大昔から使われていましたのじゃ。上の写真にも”ジギタリス”と書いております。

ジギタリスは現代ではトップクラスの薬ではありませんが、「副作用があってあの薬を使えないならジギタリスを使うか・・・」くらいのポジションの薬でまだまだ現役です。不整脈などでも使われておりますぞ。

現代においても手術や癌などの痛み止めでよく使われるのが「モルヒネ」です。また、痛み止め以外に咳止めなどでも使われる「コデイン」という薬もあります。

これらは阿片から作られるので、当然薬の紹介にも阿片の表記があります。当時から医療において医療用麻薬が欠かせなかったことが伺えます。使い方を間違えると依存性を生じて破滅に向かうことになりますが、現代においても痛み止めとして重要な薬ですじゃ。

たぬきのまとめ

150年前と現代でさほど違わない薬があるというのは興味深い話ですじゃ。

一方、この時代には細菌をやっつける抗生物質がなかったのが大きな違いだと思いますじゃ。現代の薬の本には大量の抗生剤のページがありますが、それらが全くないというのは不思議な感じがしますぞ。

 

古本は時代劇とはまた違うドラマが(ある程度読める場合)味わえるので非常に面白いですじゃ。通販などで簡単に買うことができないお宝ですじゃ!

(そこまで高価なものではありません、あしからず)